税理士法人漆山パートナーズ

TOP 基礎知識 法人税を納付しなかったと...

Knowledge基礎知識

税理士 神奈川譲渡担保 物的納税責任

法人税を納付しなかったときに課せられうるペナルティとは?

原則として、法人は各事業年度終了の日の翌日から2ヶ月以内に確定申告書の提出と税金の納付を完了させなければなりません。
今回は、法人税を納付しなかったときに課せられるペナルティについて解説します。

金銭的ペナルティ

法人税を期限までに納付しなかったり、本来の金額よりも少なく申告したりした場合、本来の税額に加えて次の附帯税が課される可能性があります。

延滞税

延滞税とは、利息に相当する税金であり、法定納付期限の翌日から完納するまでの期間に応じて計算されます。
税率は滞納期間によって異なり、長期化するほど高くなります。
延滞税は経費として算入することができないことにも注意が必要です。

無申告加算税

無申告加算税とは、法定申告期限までに申告書を提出しなかった場合に課される税金です。
税務署からの指摘を受ける前に自主的に期限後申告を行えば、税率は5%となります。
しかし、税務調査の通知を受けた後に申告した場合には、税率が上昇します。
繰り返しの無申告が認められると、税率がさらに10%加算されます。

過少申告加算税

期限内に申告した税額が本来納税すべき額よりも少なかった場合でも、修正申告を自主的に行えば原則として附帯税は課されません。
しかし、税務調査によって指摘を受けた場合には、過少申告加算税が課せられます。

重加算税

重加算税は、悪質な脱税行為が認められた場合に適用される附帯税の中でも重いペナルティです。
金銭的な負担だけでなく、その後の税務調査の頻度が高まったり、企業の社会的評価が低下したりするなどといったリスクがあります。

青色申告承認の取消し

法人税の未納や不適切な申告が続くと、ペナルティとして青色申告の承認が取り消されるリスクがあります。
取消しから1年間は原則として再申請が認められません。
青色申告の承認が取り消されることによるデメリットとして、次のことが挙げられます。

欠損金の繰越控除の喪失

青色申告法人は、事業で出た赤字を翌年度以降10年間にわたって繰り越して将来の利益と相殺できます。
この欠損金の繰越控除によって、将来的な税負担の軽減が期待できます。
青色申告の承認が取り消されると、この繰越控除が利用できなくなるというデメリットがあります。

各種控除の適用不可

中小企業向けの投資促進税制や賃上げ促進税制など、多くの優遇措置は青色申告法人であることが適用の条件となっています。
そのため、青色申告の承認が取り消されることで、これらの控除が利用できなくなるというデメリットがあります。

企業の信用喪失

税金の未納は企業の信用が喪失する原因となります。
取引などにおける具体的な影響として、以下が考えられます。

金融機関からの融資の停止

銀行などの金融機関が融資を審査する際、必ず確認するのが納税証明書です。
納税証明書に未納の記載があったり提出を拒んだりした場合、新規の融資が受けられないだけでなく、既存の融資の継続も困難になります。

公的機関の入札への参加制限

国や自治体が実施する公共事業の入札に参加するためには、税金を完納していることが前提条件です。
未納がある企業は入札参加資格が得られないため、官公庁を対象としたビジネスを展開している企業にとっては大きなデメリットとなります。

取引先との取引中止

新規取引の開始時や定期的な審査において、税金の滞納がないかなどを確認されることがあります。
税金の滞納が発覚すれば、取引の中止やより厳しい条件を提示される可能性が高まります。

税務署による強制執行

税金を滞納し続け、税務署からの督促にも応じない場合、強制徴収が実行されます。
流れとしては、まず納付期限を過ぎてから50日以内に税務署長から督促状が送付されます。
督促状が発せられた日から10日を経過した日までに完納されない場合、税務当局は滞納者の財産状況を調査します。
このとき、金融機関や取引先に対しても回答を求めることができます。
財産調査が完了すると、特定された財産に対して差し押さえが執行されます。

刑事罰

不注意による未納ではなく悪質な税負担の回避が行われたと判断されると、刑事罰の対象になることがあります。
偽りその他不正の行為によって税を免れた場合、法人税法違反として処罰されます。
懲役もしくは罰金、またはその両方が科される可能性があります。
刑事起訴された場合には、企業名が公表されることになります。

まとめ

今回は、法人税を納付しなかったときに課せられるペナルティについて解説しました。
法人税の未納によって課されるペナルティは企業に大きな損害を与えうるものです。
納税が難しいと感じた場合には、税理士に相談することを検討してください。